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楽しいヘリコプター訓練に2ヶ月間ほどサヨナラする日が来た。ヘリコプターよりもっともっと大事な結婚式が今月末にあるので、ロンドンの自宅に帰って色々と準備して、そして日本に帰るフロリダに戻って来れるのは来年の1月始めになる。2ヶ月の間に操縦のカンをなくしてしまうような不安もあるが、ブログに書いてきた通り、このフロリダでの6週間はヘリコプター訓練以外にも色々あって本当に忙しかった。だから、しばらくお休みするのに良いタイミングだと思う。何もかも忘れて毎日24時間の全てを訓練に捧げるような生活をしないと、パイロット試験には合格できないと思う。でも今はまだ、そういう生活は出来ない。
ゴルフの打ちっぱなし練習に行くと、たいてい最後の一球はナイスショットにならない。だから最後の飛行訓練はうまく行かないだろうと思ったが、予感が当たった。午前中の訓練(66時間目)は良くも無く、悪くも無くと言った感じだったが、午後の訓練(67時間目)はお笑いだった。昨日ちゃんと出来た緊急着陸がダメだった。風の加減なのか、下降中に機体が左に流れた。それに下降速度も速すぎた。こういう場合は操縦桿を右手前に引けば良い。だからそうした。しかし、操縦桿が股間に引っ掛って引けず、機体は滑走路を外れてしまい、着陸を止めて舞い上がるしか無かった。なんてこった!過去6週間で操縦間を握るのに悪い癖を身に付けてしまったみたいだ。操縦桿を握っていると右手が疲れてくるので、右手を太ももの上に置くようにして支えるのが普通だが、ボクの場合は両太ももの間に挟むクセが付いていた。この方が安定するからだ。しかし、この場合、操縦桿を右手前に引くと股間に当たってしまう。風向きなどによっては、強く右手前に引く必要がないので、これまで問題にならなかったが、今日のような風だとちゃんと操縦が出来ない。なんともカッコ悪い問題を発見しての訓練中断日になった。1月の訓練再開の時には、こういう悪い癖を矯正しないといけない。 嬉しいような悲しいようなミックスの感情でスチューデント・ハウスに帰る。毎日通ったこの道の見慣れた風景とも、しばらくはお別れとなる。ミネコちゃんが「フロリダは空が広く見えるね。山も丘も無いから、さえぎるものが何もなくて空がゼーンブ空だから、広いんだね」と言ってた。同感。フロリダは空が広い。そこをヘリコプターで飛ぶ。 (写真右が最近元気の無いポール。左はボクの担当教官のニールス) スチューデント・ハウスに帰って、しばらくミンナと雑談した。教官資格取得中のポールは最近、意気消沈していて、毎晩酒を飲んでるみたいで目が赤い。ポールはイギリス人だが、苦労して貯金して、米国に来たらしい。今回の1年半の滞米訓練中にインストラクター試験に合格して、米国で訓練教官になるのを夢みて来た。職が見つかったらイギリスに残した奥さんを呼び寄せるつもりだったそうだ。しかし、お金が底を突きかけていて、志し半ばにして、帰らなくてはならず、落ち込んでいるようだ。かわいそうだ。ヘリコプターのパイロットになる一番重要なものは運動能力や頭の良さじゃない。お金が有るか無いかだ。訓練を完了するのに膨大なお金が掛かるので、途中で資金が尽きたらアウトだ。だから、ヘリコプターのパイロットの資格を持っている人は余りいなくて、就職状況も悪くない状況になっている。 ヘリコプター パイロット 志望 小林隆
by helicopter-pilot
| 2008-11-04 12:35
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